納付書を書き間違えたときはどうやって対処する?訂正方法について

納付書を書き間違えたときはどうやって対処する?訂正方法について

税金を支払う場合「納付書」というものを使って納付を行います。基本的に税金というのは、納税者が自ら税額を計算して納付することになるので、納付書には自分で金額を記入することになります。

自分で書くとなると、よくやりがちなのが記入を間違えるということです。人間ですからどれだけ注意をしてもミスをするときがあります。

納付書を書き間違えた場合はどのように対処すれば良いのでしょうか?

今回は、納付書を書き間違えたときの対処法について確認していきます。

納付書の訂正方法

新しい納付書で作り直す

納付書を書き間違えた場合、一番安全なのは、書き間違えた納付書は破棄して、新しい納付書を作り直すことです。

納付書は訂正することもできるのですが、納付書は重要な書類なので、訂正するのはあまり好ましくありません。

納期限が切迫していて一刻を争うといった特殊な状況以外は、書き間違え分は破棄して作り直しておきましょう。作り直した方が見た目もきれいですしね。

合計金額以外は訂正可能

納付書 訂正例

訂正する場合は、二重線を引いて訂正することができます。訂正印は必要ありません。訂正するときは、分かるように書いておけば、枠からはみ出しても大丈夫です。

ただし、最終行の合計金額については訂正することができません。合計金額が訂正されていると、銀行等で税金を払おうとしても受け付けてもらえません。

合計金額を間違えてしまった場合は、新しい納付書にもう一度書き直すしかありません。

上の画像は、納付書の訂正例になります。税理士等の報酬欄の金額を訂正しています。納付書を訂正するときの参考にしてみてください。

納付書をなくしてしまった場合の対処法

税金には、申告納税方式と賦課課税方式の2種類があります。

申告納税方式と賦課課税方式では、税金の計算方法が変わるため、納付書をなくしてしまった場合の対処法が変わってきます。

申告納税方式は、税金を納める時に自分で納めるべき金額を計算して納税する方法になり、賦課課税方式は、国や地方公共団体が納めるべき金額を計算し納税者に通知する方式になります。

  • 申告納税方式:法人税、所得税、消費税、相続税、法人県民税、法人市民税など
  • 賦課課税方式:固定資産税、不動産取得税、自動車税、個人住民税、個人事業税、加算税、過怠税など

申告納税方式の場合

申告納税方式であれば、納付書をなくしてしまった場合、次のいずれかの方法を取ることになります。

  • ブランクの納付書をもらう
  • 納付書を印刷する
  • ホームページで納付書をダウンロードする

ブランクの納付書をもらう

納付書を書き間違えた場合や、紛失してしまった場合は、税務署で納付書をもらうことができます。

納付書は、納税地になっている税務署の他、最寄りの税務署でももらえます。

税務署に行く前に連絡しておくと、会社名や住所が印字してある納付書を発行してもらえます。

書き間違えるリスクが減るので、せっかくもらいに行くのであれば印字してある納付書を発行してもらいましょう。税務署に電話するときに「整理番号」を伝えるとスムーズに対応してもらえます。

整理番号は、税務署が管理しやすいように会社や個人ごとに割り振られている番号です。確定申告書に記載されているので、整理番号を忘れてしまった人は、前年の確定申告書を見てみましょう。

整理番号

納付書を印刷する

納付書は、紙に印刷したものであっても使用することができます。

会計ソフトには、納付書を印刷できる機能が付いているので、納付書を印刷して使うのもありです。

会計ソフトで税額を計算すると、納付書に数字が連動するようになっているので便利です。

納付書用の印刷用紙も販売されています。

ミシン目が付いていてきれいに納付書を作れるので、おすすめです。

ホームページで納付書をダウンロードする

国税(法人税、所得税、消費税等)の納付書は、フォーマットが全国共通で統一されていますが、地方税(道府県民税、市町村民税等)の納付書は、国税とは異なり自治体ごとにフォーマットがばらばらです。

そのため、多くの自治体ではホームページ上で納付書がダウンロードできるようになっています。

地方税であれば、納付先のホームページにアクセスして納付書をダウンロードするのが、便利なのでおすすめです。

例えば、大阪市だとExcel版とPDF版をダウンロードすることができます。

ダウンロードしてパソコンで作ってしまう方が、手書きするよりも楽かもしれませんね。

賦課課税方式の場合

賦課課税方式の場合は、納付書がないといくら税金を納めればよいかわかりません。

そのため、納付書をなくしてしまった場合は、納付書を再発行してもらう必要があります。

直接窓口に行って手続きする方法や郵送で手続きする方法があります。

例えば、個人住民税の納付書をなくしてしまった場合は、次のような対応になります。

  1. 市役所納税課の窓口で、納付書の再発行を申し込んで再発行を受け、金融機関で支払う。
  2. 市役所納税課に電話して、納付書の再発行を申し込み、郵送で納付書を受け取って、金融機関で支払う。
  3. 市役所納税課に電話して、郵便局での支払い希望と伝え、郵送で払込取扱票を受け取って、郵便局で支払う。

市区町村によって取扱いが変わってくるので、まずは市役所納税課等に電話して、どのように納付すればよいか確認してみてください。

書き間違えても大丈夫

納付書の書き間違いはよくやってしまうミスです。納付書を書き間違えても大事には至らないので、冷静に対処すれば大丈夫です。

源泉所得税の納付書のように頻繁に使う納付書は、あらかじめ税務署に連絡して予備をもらっておくのが安心です。