確定申告をしたあとに間違いに気づいた場合の対処法

確定申告をしたあとに間違いに気づいた場合の対処法

確定申告をしたあとに申告内容に間違いがあったことに気づいた場合、申告内容を訂正することができます。今回は、確定申告書を訂正するときはどのような手続きが必要になるのか確認していきます。

確定申告書は訂正できる

申告期限ぎりぎりで慌てて確定申告をすると、金額が間違っていたり、処理が漏れていたりということもあるのではないでしょうか?あとから見直していたらミスを発見してしまい、頭を抱えている人もいることでしょう。

事が大きくなる前に、ミスをリカバリーしたいですよね?ご安心ください。確定申告書はあとから訂正することができます。

確定申告書を訂正する方法にはいくつかパターンがあり、確定申告をしたときの状況によって、訂正方法が異なります。

申告期限内に訂正する場合

確定申告書を提出した場合でも、確定申告の期限内であれば再度申告書を提出し直すことができます。申告期限内に複数回確定申告書を提出した場合、最後に提出したものが正式な確定申告書として取り扱われます。上書き保存のようなイメージです。個人の確定申告でも、法人の確定申告でも取扱いは同じです。

申告期限内に再提出するのが、一番簡単に申告書を訂正する方法です。再提出するだけで、難しい手続きを取る必要はありません。税務署から複数回申告書が提出されている旨の連絡が入る場合がありますが、事情を説明すれば特に問題ありません。

申告期限に余裕を持って申告しておくと、万が一ミスがあった場合でも柔軟に対応することができます。

申告期限後に訂正する場合

確定申告の期限後に申告内容を訂正する場合は、「更正の請求」や「修正申告」という手続きを取ることになります。

更正の請求

「更正の請求」は、税金を実際よりも多く申告してしまった場合の手続きになります。更正の請求を行うことで、税金の還付を受けることができます。

更正の請求は手続きできる期間が決まっており、原則として法定申告期限から5年以内になります。5年前までなら税金を取り戻せるのです。

例えば、住宅ローン控除の適用が漏れていたという場合であっても、5年前までであればさかのぼって適用することができます。

なお、更正の請求は税金を還付する手続きになるので、納付する場合に比べて税務署のチェックが厳しくなると言われています。更正の請求を行うと、税務調査が入る確率が上がるという話もあります。

修正申告

「修正申告」は、税金を実際よりも少なく申告してしまった場合の手続きになります。修正申告を行うことで、本来納めなければいけなかった税額との差額を追加で納付することになります。

修正申告は税務調査の際によく出てきます。税務調査で申告内容の誤りを指摘され、あとから申告書を訂正するときは修正申告の手続きを取ることになります。

修正申告によって追加で納付することになった税額には、法定申告期限の翌日から納付の日まで延滞税がかかります。時間が経てば経つほど傷口は広がっていくので、ミスに気付いた場合は早めに修正申告をすることが大切です。

更正の請求は納税者の権利

更正の請求は、納税者を救済するために制定されているものであり、納税者の権利です。更正の請求をすると、税務調査が入るという噂もありますが、正しい会計処理を行っていれば過度に心配する必要はありません。税金が戻ってくるというときは、泣き寝入りせずに積極的に権利を行使していきましょう。