簿記初心者のための会計ソフト入力のコツ。早く正確に処理する方法

簿記初心者のための会計ソフト入力のコツ。早く正確に処理する方法

簿記に慣れていないと会計ソフトの入力で戸惑うことは多いです。

簿記初心者なのに会計ソフトの入力をすることになってしまい、困っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

会計ソフトの入力にはコツがあります。

今回は「簿記初心者のための会計ソフト入力のコツ。早く正確に処理する方法」について書いていきます。

過去のデータを参考にする

簿記初心者の方に一番オススメしたいのが「過去のデータを参考にする方法」です。

毎月違う取引をしているという会社はそうそうありません。イレギュラーな取引がない限り、毎月出てくる仕訳はほとんど同じようなものです。

早く正確に処理するコツは、過去の仕訳をマネすることです。経理は一貫した処理が求められるため、同じ取引であれば同じように処理しなければいけません。

極端なことを言えば、前月の仕訳をそのままコピーして数字だけ当月のものに置き換えてしまえば良いわけです。

定型的な処理しか出てこない会社であれば、前月の仕訳をコピーしただけで処理が終わってしまうこともあります。

会計ソフトには仕訳をコピーする機能があるので、確認してみてください。

過去のデータをうまく使いこなせると、ソフト入力のスピードは格段に上がります。

 

仕訳のコピーの他に私がよく使っているのは、仕訳日記帳のPDF化です。

前年分や前月までの仕訳日記帳をPDF形式で出力して、当期分の仕訳を入力するときに参考にしています。

判断に迷う項目が出てきたときは、摘要や勘定科目、金額で検索をかけて内容を確認しています。

1年に1回しか出てこないような取引は忘れてしまうので、その都度過去のデータでどのように処理をしたのか確認しています。

「Ctrl + F」のショートカットキーを使うとPDFファイル内で検索をかけることができます。とても便利なショートカットキーなので試してみてください。

 

摘要欄を入力するときは、あとから検索することを意識して内容をメモしておきましょう。

表記にも注意が必要です。全角や半角、カタカナや漢字など表記を統一しておかないと、あとから検索するときに面倒なことになります。

 

このPDFで検索する方法は、マルチディスプレイだとかなりの効果を発揮します。

パソコンの画面が2つ以上あると、検索するときにいちいち画面を切り替える必要がなくなります。

パソコンの画面が増えると何かと便利なので、マルチディスプレイはぜひ導入しましょう。

関連記事>>>税理士業務はパソコン4画面が効率的【マルチディスプレイ】

入力は預金の金額を合わすところから

会計ソフトの入力を早く終わらすコツは、最初に預金の残高を合わせることです。

預金から入力していくのは、取引量が多いことと残高が明確なことが理由です。

預金取引はなんだかんだ量が多いので、預金の入力が終わるとその月の取引の全体像を把握しやすいです。

また、預金残高は通帳や銀行の入出金明細で金額が明確にわかります。

最初に預金残高をきっちり合わせておくと、あとから売掛金や買掛金の処理をするときに楽になります。

預金を入力していくときに不明な項目が出てきた場合は、一旦仮払金や仮受金で処理をしておくと効率的です。入力後に内容を確認するのがポイントです。

関連記事>>>【経理のコツ】仮払金・仮受金を駆使して入力スピードを上げよう

勘定科目のルールを決めておく

簿記に慣れていないと、仕訳を切るときに何の勘定科目を使ったら良いのか迷ってしまいます。

迷わなくするためには、事前に勘定科目のルールを決めておくことがポイントです。

よく使う科目や迷いやすい科目は、自分で表を作っておいて、表を見ながら入力を行うとスムーズに作業を進めることができます。

 

会計ソフトの初期設定のままだと、使わない勘定科目もたくさん表示されてしまいます。

紛らわしいので、使わない科目は削除しておいた方がよいです。

例えば、手形取引をしていないのであれば、受取手形や支払手形は絶対に出てきません。

あらかじめ受取手形や支払手形を勘定科目のリストから削除しておけば、入力ミスをする可能性を減らすことができます。

使わない科目を削除しておくだけでも入力スピードは上がるので、初期設定のままになっている人は試してみましょう。

入力が終わってから残高をチェック

会計ソフトへ入力していくときは、入力の途中では残高を気にしなくても大丈夫です。

1つ1つ仕訳を入力するごとに残高を確認していると、入力するのにすごく時間がかかってしまいます。

入力を早く終わらせるコツは、まずは仕訳の入力を優先させることです。

入力作業と確認作業を分けることがスピードアップの秘訣です。

一通り入力が終わってから残高を合わす作業に移ります。預金、給与、借入金などは他の資料であるべき残高を確認することができます。

資料の残高と会計ソフトの残高が一致していないときは、どこかで入力ミスしているはずです。

時系列で一つずつ入力ミスをチェクしていきます。日付順で見ていけばおそらくミスを発見できますが、どうしてもミスを見つけられないというときは検算テクニックを試してみてください。

関連記事>>>【経理のコツ】会計ソフトの入力で数字が合わないときの検算方法

前月の残高と今月の残高をチェック

入力もれや入力ミスはやりがちな間違いですが、前月との比較を行うことでミスを防ぐことができます。

会計ソフトには「残高試算表(年間推移)」といった機能があります。

残高試算表(年間推移)を使うと、勘定科目ごとに時系列で金額を確認することができます。

毎月処理が出てくるはずの科目に金額が入っていなければ、処理が抜けているのでないかと当たりをつけることができます。

あるいは、ずっとゼロだった科目に突然金額が出てきた場合は、勘定科目を間違って入力した可能性があると気づくことができます。

全ての入力が終わったら、最終チェックで残高試算表(年間推移)を見てみましょう。

単月だけで見ていると気づかないことでも、年間を通して見てみると新たな発見があることもあります。

習うより慣れよ

会計ソフトの入力は、最初は大変です。時間がかかるかもしれませんが、粘り強く頑張っていきましょう。

毎月入力をしているとだんだん慣れてきます。その内自然と早く入力できるようになってきます。

習うより慣れよです。

まずはパソコンを開いて試しに入力してみましょう。