会計ソフトに仕訳を入力していると間違った数字を入力してしまうことがあります。
あとから確認すると帳簿と金額が合わない。
どこかで入力ミスをしているはずだが、なかなか原因がわからない。
こういうことって結構ありますよね。
仕訳の数が多いとミスを発見するのは大変です。
そんな方に朗報です。
今回は、すぐに入力ミスを発見できる経理のコツをご紹介いたします。
数字が4,500円合わない場合の検算方法を見ていきます。
合わない数字を直接探す
勘定科目を間違って入力しているケースがあります。
現金4,500円と普通預金4,500円を間違って入力しているようなケースです。
この場合は、会計ソフトの検索機能を使って4,500円の仕訳を探します。
4,500円となっている仕訳を確認すると間違いを発見できる場合があります。
この方法を使うと、4,500円の仕訳を二重で計上してしまっている場合や、そもそも仕訳の入力が漏れていたという場合にも対応できます。
合わない数字を9で割ってみる①
数字の桁を間違って入力しているケースがあります。
例えば、5,000円を500円と誤って入力しているケースです。
合わない数字の4,500円を9で割ってみます。
4,500 ÷ 9 = 500になります。
仕訳で5,000円とすべきところを500円としていないか確認すると、ミスを発見できる場合があります。
合わない数字を9で割ってみる②
数字を入れ違えて入力しているケースがあります。
例えば、3,870円を8,370円と誤って入力しているケースです。
合わない数字の4,500円を9で割ってみます。
4,500 ÷ 9 = 500になります。
9で割り切れる場合、数字を入れ違えて入力しているケースが多いです。
位が入れ替わっている場合の差額は、必ず9で割り切れます。
9で割って出てきた数字に注目します。
今回の例だと500です。
先頭の数字と桁数がポイントです。
9で割って出てきた数字の大きさによって、どの位で入れ違いが発生しているかわかります。
以下のようになります。
9以下の場合…1の位と10の位の入れ違い
10以上99以下の場合…10の位と100の位の入れ違い
100以上999以下の場合…100の位と1,000の位の入れ違い
今回は500なので、100の位と1,000の位の入れ違いの可能性があると当たりをつけることができます。
次に、先頭の数字の「5」に注目します。
100の位と1,000の位の差額が「5」になっている組み合わせを探します。
以下の組み合わせが考えられます。
「9」と「4」
「8」と「3」
「7」と「2」
「6」と「1」
「5」と「0」
8,370円の仕訳で、100の位と1,000の位が「8」と「3」になっています。
差額が「5」になります。
3,870円に修正すると、差額の4,500円が解消します。
このように合わない数字を9で割ってみると、ミスを発見できる場合があります。
合わない数字を2で割ってみる
仕訳を入力する際に、借方と貸方を間違って入力しているケースがあります。
次の例で確認してみます。
役員から現金2,250円を借りた場合の仕訳です。
正しい仕訳
(現金)2,250 (役員借入金)2,250
間違って入力した仕訳
(役員借入金)2,250 (現金)2,250
入金と出金を逆にしている場合、差額は2倍になります。
合わない数字の4,500円を2で割ってみます。
4,500 ÷ 2 = 2,250になります。
会計ソフトの検索機能を使って2,250円と入力してある仕訳を探します。
2,250円となっている仕訳を確認すると、間違いを発見できる場合があります。
検算方法まとめ
検算のコツを知っていると、仕訳を修正するときに時間を短縮することができます。
全部の項目を最初からチェックするとなると大変です。
数字が合わないときはぜひ試してみてください。
検算方法まとめ
- 合わない数字を直接探す→勘定科目の間違い、二重計上を疑う
- 合わない数字を9で割ってみる①→桁間違いを疑う
- 合わない数字を9で割ってみる②→数字の入れ違いを疑う
- 合わない数字を2で割ってみる→貸借逆を疑う