簿記の勉強を始めてみたけど、思っていたより難しい。やっぱり自分には無理かもしれない…。
ちょっと待った!簿記を諦めるのはまだ早いです。
簿記は癖のある科目なのでとっつきにくいですが、慣れたら誰でもできるようになります。
今から「簿記の苦手意識を克服する3つの方法」をお伝えします。
そんなに難しい内容ではありません。気楽に読んでみてください。
日商簿記3級は意外に難しい
仕事や就活のために日商簿記3級の勉強を始める方はたくさんいらっしゃいます。
簿記検定は資格試験の中でも人気があり、毎年多くの方が受験しています。
しかし、簿記に苦手意識を感じて途中で挫折してしまう方が一定数いるのも事実です。
ネットで検索すると簿記3級に1週間で合格!とかいう記事が出てきますが、あまり鵜呑みにしない方が良いです。
初めて簿記を勉強する人にとっては、日商簿記3級はそんな簡単に合格できる試験ではありません。初学者であれば50時間くらいはかかると思います。
私は現在、税理士として働いていますが、昔日商簿記3級に落ちたことがあります。
周りの人が3級なんて簡単楽勝!とか言うので舐めてかかったら27点で落ちました(笑)
ふざけんな!めちゃ難しいやんけ!と憤慨したことを覚えています。
一夜漬けで問題を解いたくらいでは合格できるはずがありません。
その後私は紆余曲折を経て税理士を目指すことになるのですが、税理士になるまでに簿記の勉強を2000時間以上はしたと思います。
それだけ勉強していると簿記の特徴がわかってきます。
簿記は計算問題がメインになりますが、数学とも言えない特殊なジャンルのものです。
簿記をマスターするにはコツがあります。
これから実体験を踏まえて「簿記の苦手意識を克服する3つの方法」をお伝えしていきます。
ポイントは次の3つです。
- とにかく手を動かす
- 完璧主義を捨てる
- 数学が苦手でもしり込みしない
とにかく手を動かす
簿記を勉強する上で一番大切なのは、とにかく手を動かすことです。
簿記の勉強の基本は、問題演習です。
テキストを何回も読んでちゃんと理解してから問題を解こうと思っていると、簿記の苦手意識は克服できません。
簿記はアウトプットの練習をしないことには、絶対に解けるようになりません。
不思議なもので、実際に電卓をたたいて紙に書く練習をしていると頭に入ってきます。
私は常々簿記はスポーツだと思っています。
運動部に所属してスポーツをしていた経験がある人ならわかっていただけると思いますが、練習の基本は反復練習です。とにかく基礎を繰り返してフォームを固めて、技術を習得していきます。
いくらコーチの話を聞いたりアドバイスをもらったりしても、実際に体を動かして練習しないことには技術は習得できないですし、試合でも使えません。
簿記も同じです。
いくらテキストを読んで知識をインプットしても、実際に手を動かして解く練習をしておかないと、試験本番では解けません。
効率的な簿記の勉強方法は、1回テキストを読んで解き方を確認したら、あとはひたすら問題を解く練習をすることです。
実際に問題を解いてみて、解き方でわからないことが出てきたら、テキストに戻って確認するという流れです。テキストはサブ教材くらいのつもりでもいいかもしれません。
いきなり問題を解けと言われても解けるわけないじゃんと思われるかもしれません。
おっしゃる通り解けるはずがありません。でも別に解けなくていいんです。
最初は答えを見ながらでかまいません。解答と同じ手順で実際に電卓をたたいて、紙に書いていきます。
簿記を習得するコツは、同じ問題を何回も繰り返して解くことです。
5回くらい問題を解いていたら、自然と解き方が頭に入ってきます。
簿記なんてそんなもんです。難しく考える必要はありません。
簿記の実力は、問題を解いた回数で決まります。
完璧主義を捨てる
簿記検定は完璧に解けなくても合格できます。100点を取る必要はありません。
貸借をきっちり合わせないといけないとか、当期純利益まできっちり出さないといけないとか考えてはいけません。
試験では部分点を積み上げて合格点を目指すイメージです。
完璧でなくても試験には合格できます。別に研究者を目指しているわけではないので、合格点だけ取れたらそれでいいのです。
簿記の勉強をするときも、一つの論点であまり細かいところまで突き詰めない方が良いです。
一つの論点を完璧にしてから次の論点に進もうと考えていると、勉強が進んでいかなくなります。
7割くらい理解したらどんどん先へ進んでいきましょう。
簿記はそれぞれの論点が相互に絡み合っているので、テキストの学習が一通り終わってからもう一度それぞれの論点を確認すると、今までわからなかったところがすんなり理解できるようになることも多いです。
まずはテキストを1回転することを目標に勉強してみてください。
1回転すると違う景色が見えてきます。
数学が苦手でもしり込みしない
数学が苦手だから簿記ができないと思い込んでいる人がいます。
しかし、はっきり言って簿記と数学は全くの別物です。
簿記ができないのを数学のせいにしているだけです。
簿記で難しいのは問題を解くための考え方であって、計算ではありません。
簿記の試験で出てくるのは、足し算、引き算、割り算、掛け算だけです。
しかも、簿記の試験では電卓が使えるので、計算が苦手な人でもなんとかなります。
関連記事>>>簿記の試験に必要なのは数学よりも国語力。読解力が合否を分ける
簿記は数学とは関係のない「簿記」という独自のジャンルです。
数学が苦手だからと簿記を諦めてしまうのはもったいないですよ。
さいごに
簿記は学生時代の必修科目であった、英語、数学、国語、理科、社会のどのジャンルにも当てはまらないものです。
なので、初めて簿記を勉強するときは、どのように勉強したらよいのか戸惑ってしまうかもしれません。
戸惑ってしまうのは慣れていないからです。
苦手意識を感じているのは、今まで勉強したことのないジャンルなので一時的にアレルギー反応が出ているだけです。
慣れてしまえばどうってことはありません。
まずは「とにかく手を動かす」ことを意識してみてください。
意外と解けるようになるものですよ。