世の大学生はどうやら就職活動シーズンに突入しているようです。
街を歩いていると就職活動中の大学生をよく見かけます。
ふと、今自分が大学生だったとしたら、なんの仕事に就くのだろうと思いました。
現在私は、開業税理士として働いているのですが、果たして新卒で税理士を目指すのだろうかと。
今回は、税理士事務所に新卒採用で入るのはありか本気出して考えてみます。
プロローグ
本題に入る前にまずは私の経歴を紹介したいと思います。
私の経歴はこんな感じです。
大学卒業
↓
銀行に就職
↓
無職
↓
大学院入学・卒業
↓
税理士事務所に就職
↓
違う税理士事務所に転職
↓
税理士事務所開業
自分で言うのもなんですが私の経歴はカオスです。
大学卒業後に就職したところまではわかりやすいんですが、その後はいろいろ迷走しています。あ、ちなみに大学も一回辞めていました。大学時代から迷走していました。
詳しく知りたい人はプロフィールを見てみてください。
現在は開業税理士として働いているのですが、もともとは普通の会社員でした。
途中で方向転換して税理士になったので、転職組ですね。
一度社会人を経験してから税理士を目指すのは、税理士業界ではわりと一般的です。
関連記事>>>なぜ銀行員を辞めて税理士を目指したのか
私も大学3年生の冬くらいから就職活動をしていました。
私が就活をしていたのはリーマンショック前の話なので、かれこれ15年前になります。
時の流れというのは恐ろしいですね。
さて、そろそろ本題に入りたいと思います。
タイムスリップして大学3年生に戻ったとしたら、私はどのような進路を選択するでしょうか?
税理士事務所に新卒採用で入るのはありか
結論から最初に言いますと、新卒で税理士事務所には絶対に行きません。
理由はこれから説明していきますが、とにかく新卒では絶対に行きません。
誰になんと言われようと絶対に行きません。
これだけ言えば私が税理士事務所に対して相当なトラウマを抱えていることが伝わるのではないでしょうか。
もちろん新卒で税理士事務所に入るメリットもあります。
私が考える新卒で税理士事務所に入るメリットとデメリットは次のとおりです。
メリット:税理士の実務を早く覚えることができる
デメリット:税理士業界以外の仕事を経験できない
新卒で税理士事務所に入るメリットは、すぐに税理士の実務経験を積めることです。
税理士は職人の世界なので、経験が増えれば増えるほど仕事の幅が広がっていきます。
また現在は、税理士業界は人材難で空前の売り手市場なので、昔に比べると良い条件で就職できるかもしれません。
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新卒で税理士事務所に入れば、20代で独立開業することも夢ではありません。
20代で独立している税理士なんてほぼいないので、かなりのアドバンテージになることでしょう。
新卒で税理士事務所に入るメリットは確かに魅力的です。
私も新卒で税理士事務所に入っていれば、もっと早く独立できていたかもしれません。
しかし、私がもう一度新卒で就活をするとしても税理士事務所には行かないです。
なぜなら税理士事務所であればいつでも転職できるからです。
いつでも行けるのならあえて最初から行かなくても良いかなと思います。
日本の場合、新卒至上主義と言われるくらい新卒で就職するのが有利です。
新卒採用の比重が高すぎることについては賛否両論いろいろありますが、ここでは一旦置いておきます。
新卒が優遇されているのは間違いないので、使えるものは使わないと損です。
私がもう一度大学生に戻って就活をするのであれば、まずは大手企業を目指します。
今の日本では、新卒採用のタイミングが一番大手企業に就職しやすいです。
転職でも行けなくはないですが、新卒に比べるとハードルは上がります。
将来税理士を目指すにしても、一度は大手企業に入って働くと言う道を選びたいです。
大きな組織の中で働くという経験は、非常に貴重なのです。できれば若いうちに経験しておきたいです。
税理士事務所は大手と言われる事務所であっても、世間から見れば中小企業です。
オーナー企業のようなものです。
良くも悪くも狭い世界なので、ずっと税理士業界にいると視野が狭くなりがちです。
新卒で大手企業に入ると何がいいかと言うと、お金をかけて育ててくれます。
新人研修は非常に充実していますし、配属して働きだしてからもOJTで先輩から仕事を教えてもらうことができます。
大手企業に就職した人からすれば当たり前のことかもしれませんが、全然当たり前ではありません。とても恵まれています。
税理士事務所に就職したら、まともな研修なんてありません。
先輩が仕事を教えてくれるとも限りません。
業務マニュアルさえないこともざらです。去年の資料を見ながら同じようにやってみてとか言われて、資料を丸投げされるかもしれません。
そんな馬鹿なと思うかもしれませんが、恐ろしいことに税理士業界ではよくある光景です。
税理士事務所には企業体力なんてものはないので、ゆっくり人を育てる余裕はありません。新人でも即戦力です。
つまり税理士事務所では、自分で仕事を覚えていくしかないんですね。
税理士業界全般に言えますが、就職した最初の1年間はめちゃくちゃきついです。
はっきり言ってしまうと、税理士事務所はブラックなんです。
税理士業界全体がブラックと言ってしまってもいいでしょう。
関連記事>>>会計事務所1年目の人へのアドバイス。仕事を教えてくれないときの対処法
私は税理士を目指す人が増えるように税理士をPRしないといけない立場なので、本当なら税理士はブラックとか言ってはいけないんですが。
まあ、嘘をついてもしょうがないですからね。私自身、税理士事務所で働くことに嫌気が差して独立する道を選んだので。
私は大学時代に部活ばかりしていたので、バイトをほとんどしたことがありません。
仕事というものに触れたのは大学を卒業してからです。
電話の取り方もわからない人間が、税理士事務所に就職していきなり仕事を丸投げされたら。3日で会社に行かなくなるのが目に見えています。
なので、私は新卒で税理士事務所には絶対に就職しません。
私が実務経験なしの状態で税理士事務所に就職してもなんとかやっていけたのは、一度銀行で働いた社会人経験があったからです。
丸投げされても動じないくらいの免疫はあったのですね。
他の仕事の経験は税理士になってから役に立つ
私は元銀行員ですが、銀行員時代の経験は今でもかなり役に立っています。
特に、融資の仕事を経験できたのは非常に大きかったです。
他の税理士にはない自分の武器だと思っています。
税理士の仕事は、いろいろな業種の方と仕事をする機会があります。
そのため、どのようなジャンルの仕事の経験であっても税理士になってから必ず役に立ちます。
飲食業でも製造業でも必ず役に立ちます。
税理士は日本に7万人いるので、普通の税理士だと埋もれてしまいます。
他の税理士との違いを出していく必要があるのですが、他の仕事の経験があるのは差別化できるポイントです。
最終的に決めるのは自分
新卒で就職するなら税理士事務所はおすすめしないという話をしてきました。
でも、進路をどうするか決めるのは最終的には自分自身です。
ここまでつらつらと書いてきましたが、あくまで私の考えなので無視していただいて大丈夫です。
ただのおっさんの独り言です。
どの道を選んだとしても、自分で決めたことは全て正解です。
おっさんに影響されて進路を決めているようではダメなのですね。
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